手・指の腱鞘炎について① 腱鞘炎とは?

今回は、腱鞘炎について書いていこうと思います。

 腱鞘炎は、頻度の高い障害で経験されている方も多いと思います。

まずは、腱鞘とは何か?

筋は腱へと移行して骨に付着し、腱は筋収縮による力を骨に伝えます。筋は収縮によって力を生み出し、それにより腱は伸張されます。

 

その腱には、腱鞘という鞘がついています。その腱鞘の中を腱は通り、筋肉を使うと筋肉に引っ張られて腱が動きます。腱自体が周辺の組織との間で動くので、他の筋、腱、骨に接する部分に摩擦が生じます。腱鞘は、腱を覆うことでその摩擦による組織の損傷を防ぐ作用をしています。

 

腱鞘炎とは、その腱を手や指を過度に使いすぎることによって腱自体に損傷が起こり、腱が肥厚(腫れます)します。

腱が肥厚すると腱鞘との間が狭まり、腱の動きが悪くなります。ひどくなると物を持つのも辛い痛みやばね指のように曲げたきり上手く伸ばせず、伸ばそうと思うとカクと音を出してしまうこともあります。これは肥厚した腱が腱鞘に引っ掛かってしまうために起こります。

普段の生活で何とか痛くても出来てしまうこともあります。痛みを我慢して作業を行ってしまうことも多いと思います。このようなことが続くと、物を持つのも辛くなり治りが悪くなります。

違和感があるとき、なるべく早めに治療をしてあげることが必要です。