足関節捻挫③ 固定処置について

捻挫には受傷の程度によって分類があります。

損傷の程度によって1度、2度、3度と分類されています。

軽度の捻挫(微傷損傷)は、比較的経過も良く後遺症もなく良くなります。部分断裂や裂離骨折を伴う捻挫は、治癒に至るには長期期間が必要になります。完全断裂は、外科手術の適用になります。

 損傷の程度によって施術や固定のしかたが変わってきます。

 固定には、安静の保持、組織への適度な圧迫、固定姿位の確保が大切です。

 

解剖についてのブログでも書きましたが、足関節は腓骨という外の骨が長いため内側に捻りやすい構造です。この構造により足の外側の前距腓靭帯がよく損傷します。

 損傷した靭帯を修復するには、損傷した靭帯のテンションをなるべく減らすために靭帯の緊張が緩む姿位で固定することです。足関節の前距腓靭帯の場合では、中立位か軽度屈曲位(つま先が少し上にあげる姿位)で固定すると足関節の外側の靭帯のストレスが減るので靭帯の治りがよくなります。

サポーターなどを使用するときもこの点を注意するとうまく固定が行えます。ただ受傷初期は、傷周辺が不安定なので包帯固定やテーピングなどを利用すほうが、固定力が上がり安定性が高まります。

経過が立ってきて傷の安定性が良くなってきたら少しずつ簡易な固定に変えていきましょう。