接骨院での研修時代
「こんなすごい仕事があるんだ」
その出会いが、柔道整復師を目指すきっかけでした。
自分の一生の仕事は何がいいのか。そんな大きな人生の課題を真剣に考えることもなく、「何かしたいな」と思っていた時期がありました。
そんな時、友人から「接骨院でアルバイトを募集しているからやらないか」と声をかけられました。特にすることもなかったため、やってみることにしました。
その接骨院の院長は、学校の講師もしていました。手で骨折による骨のずれや、関節から骨が外れた脱臼を整復できる数少ない柔道整復師の一人で、俗にいう「達人」でした。
数年後、同じエリアの整骨院から院長へ、「肩を脱臼した患者さんを整復できないので助けてほしい」という連絡が入りました。院長と私の二人で、その整骨院へ向かいました。
患者さんは身体が大きく、がっちりとした体格の方でした。何度か整復を試みたようで、患部は腫れ上がっていました。「これは大変だな」と思っていたところ、5分もしないうちに整復が完了しました。
その院長のもとには多くの人が集まり、院内は明るく活気にあふれていました。骨折、脱臼、捻挫などのケガを良くして、患者さんは「ありがとう」と言って帰っていきます。
「こんなすごい仕事があるんだ」と思い、柔道整復師の学校へ行くことを決めました。そこから、接骨院での本格的な研修が始まりました。
入ってから気づいたのですが、その接骨院は業界の中でも研修が厳しく、研修生がすぐに辞めてしまうような場所でした。院長も、まさか私が最後まで残るとは思っていなかったと思います。
仕事に慣れてきた頃、長野のスキー場で救護をしている先生にお会いする機会がありました。この先生も、卓越した技術を持つ方でした。
無理を承知で「スキー場で勉強させてほしい」とお願いしたところ、学ばせていただける機会を得ることができました。
スキー場の救護では、普段接骨院に来られる方とは、ケガの重症度も数も大きく異なります。お金では得られない、貴重な経験をさせていただきました。














